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食料自給率 本当に低いの?

日本の食料自給率は低いことになっているが、本当に低いのだろうか? 疑問に思って少し調べてみた。

食料自給率の計算には2つの種類がある。

一つはカロリーベースの自給率

計算式 国民一人一日当たり国産熱量(2017年度は924kcal)÷
       国民一人一日当たり供給熱量(同2444kcal)✕100

もう一つは生産額ベースの自給率

計算式 国内の食料生産額÷国内の消費仕向量✕100

日本では通常、カロリーベースの自給率が使われている。

カロリーベースだと38%程度で世界的に見ても低いことになってしまう、しかし、生産額ベースで計算すると66%に上がる。これだと世界的に見ても低くはなくなる。現在、主要先進国をはじめ、国際的に主流となっている算出方法は、「生産額ベース」の食料自給率になってきているのに、なぜ、カロリーベースにこだわるのだろうか? あえて食料自給率を低く見せたいのだろうか? そこには何か隠された意図があるのだろうか? はたまた、ただ単に、昔決めたことを忠実に守っているだけなのか?

カロリーベースと生産額ベースとで、算出した食料自給率がこれほど大きく異なるのはなぜなのか。

例えば野菜で考えてみよう。国産の野菜の割合は77%(2018年度)。だが、野菜のカロリーは食料全体のうち数%程度に過ぎないため、国産が多くてもカロリーベースの自給率の底上げにはさほど影響しない。

現在の日本人の食生活で、カロリーベースの自給率を用いると必然的に食料自給率は低くなってしまい、判断を見誤ってしまい勝ちとなる。そろそろ世界標準に移行してもよいのでは !

農業政策にしても、米は余剰となっているのに農地の区画整理とかで農地(田)に無駄な税金が使われているような傾向が強い。区画整理された農地を誰が耕作するのかが見えてこない。

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/ohanasi01/attach/img/01-01-2.png

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/ohanasi01/attach/img/01-01-1.png

食料自給率と食生活の変化

直近の食料自給率(カロリーベース)は38%ですが、昭和40年度(1965年度)には73%であり、長期的に低下してきました。この主な要因には「日本人の食生活が変わってきた」ことがあげられます。

 

しかし近年、食料自給率の算出に、このカロリーベースを採用することについて問題が指摘されることも少なくない。

例えば、輸入された餌で育った牛や豚や鶏、卵などは、国内で育てられたものだとしても算入しないのが、カロリーベースにおける食料自給率の特徴である。

また、食べられずに廃棄された食料も分母に含まれるため、年間2000万トンもの食品廃棄のある日本では、必然的に自給率が低くなるという側面もある。そのため、より多くの品目の国内生産に力を注ぐより、食べ残しや消費期限切れで捨てられる食料、いわゆる食品ロスを減らした方が自給率自体のアップにつながるとの指摘もある。

カロリーベースによる自給率の算出は、国際標準ではないという点も挙げられる。日本のほか、韓国や台湾など、一部の国で採用されているに過ぎない。

近年、食料自給率の算出に、このカロリーベースを採用することについて問題が指摘されることも少なくない。

(出典 「SMART AGRI」 スマート農業に関する情報をお届けするウェブメディア)