今日の日経電子版に「AIに善意は宿るか 「ゴッドファーザー」が憂える数式」という記事が掲載されていた。昨今、AIが付く記事が溢れているが人類にとってプラスになるのかマイナスになるのかは判然としない。国際会議でAIの規制が議題に上がりだしたのは生成AIの能力が余りにも早く向上しているからだろう。
AIが人間の知性を超える瞬間は「シンギュラリティー(技術的特異点)」と呼ばれる。この特異点が、2040年頃とあと僅かに迫っていることを我々は認識しているだろうか?
GNPを予測する「恐ろしい曲線」
その数式はy=a/(2040-x)。yは国民総生産(GNP)、xは年数を表す。
様々な国のGNPの推移がこの数式によく当てはまることが分かったというのだ。農耕の普及や産業革命によって上昇を続けてきたGNPの曲線は、生成AIが登場した20年代から次第に急勾配になる。この先も数式通りにGNPが成長すれば、40年には無限大に達する。
AIが人間の知性を超える瞬間は「シンギュラリティー(技術的特異点)」と呼ばれる。AIが爆発的な発展を遂げ、GNPのほとんどを稼ぎ出すようになれば、人類の存在は無視できるほど小さくなる。
AIが経済活動を支配する世界では「どんなことでも起こりうる」(ヒントン氏)。2人はAIが独自の意思を持ち、人間の指示に従わなくなる未来を警戒する。
軍事転用に警戒感、乱れる国際協調
AIに意思や感情は宿るのか。それは人間にとって「善意」とみなせるものなのか。言葉を巧みに操る「Chat(チャット)GPT」が火を付けた生成AIブームの舞台裏で世界の科学者は今、人間観にかかわる根源的な問いに直面している。