朝日新聞で7月12日から「戦艦大和の母港・呉を訪ねて」という特集記事が掲載されている。その中の7月20・21・22日版に加藤友三郎の記事が載っていた。
記事を読んでいると、現在の国際情勢を見て、加藤友三郎だと日本のなすべきことは何であると喝破したかと想像してみたくなる。信念を持った政治家が日本にはいなくなったのかなー? 寂しいねー
国家・政治・経済力・軍事力・国防力について、もう一度検証してみるべきではないかと思う。
1921年(大正10年)のワシントン会議後、米国案の五・五・三の比率受諾を決意した加藤の海軍省宛伝言の口述内容
国防は軍人の専有物にあらず。戦争もまた軍人にてなし得べきものにあらず。……仮に軍備は米国に拮抗するの力ありと仮定するも、日露戦争のときのごとき少額の金では戦争はできず。しからばその金はどこよりこれを得べしやというに、米国以外に日本の外債に応じ得る国は見当たらず。しかしてその米国が敵であるとすれば、この途は塞がるるが故に……結論として日米戦争は不可能ということになる。国防は国力に相応ずる武力を備うると同時に、国力を涵養し、一方外交手段により戦争を避くることが、目下の時勢において国防の本義なりと信ず。