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最果タヒ (謎の詩人)

昨日(2/3)NHKドキュメンタリーで「謎の詩人 最果タヒ」を放送していた。2019年2月にもBSで放送されていたようだ。「最果タヒ」という聞いたことのなかった名前に興味を覚えて見ていたが、その中に出てくる詩に惹かれて少し調べてみた。

最果 タヒ(さいはて たひ、1986年 -現在34才? )、日本の詩人、小説家、女性、兵庫県神戸市生まれと最低限のプロフィールしか公開していない。顔出しは一貫して行っておらず、写真撮影の際も後ろ姿だったり本で顔を隠したりといった状態で写るそうだ。2008年女性では最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞している。京都大学を出ているというから才女ということになるだろう。

近傍の図書館の蔵書検索で検索すると17冊の蔵書が見つかった。自分が知らなかっただけで多くの人に読まれている著者のようだ。NHKの放送も時々、新しい出会いを提供してくれる。かなり図書館を利用している方だが、読む本は自然と興味あるジャンルに偏ってくる。以前にも書いたような気がするが、今現在・過去を含めて芸術作品(書籍・音楽・絵画・・・)は、誰もが相続することができる先人からの遺産(贈り物)だと、つくづく感じる。

興味を覚えた方は、一度手にとって見られたらいかが!

 

愛することしか信じていない人が作った街が、24時間光っている。雨の音が聞こえなくなるころ、ぼくはいつも死後につながり、誰かと手をつないでいた。さみしさを詩にすることは値段をつけることみたいだ。しずかに、と言ったきりどこかに行ってしまった誰かのために、あなたはずっと黙っていた。ぼくは、風の音を記憶するみたいに、あなたの言葉をただ、忘れないでいたい。 「詩集の詩」最果タヒ

 

 2020.2.18 追記

「死んでしまう系のぼくらに」を読んでいる。何かに書いてあったような気もするが、「最果タヒ」のペンネームは、おそらく「死」という漢字をもじったものだという気がする。「死」の「一」が最果てを表し、その下が「タヒ」となる。彼女の詩には、やたら「死」の文字が散りばめられている。しかし、不思議と暗さを感じないのは何故だろう。そして、女性でありながら男性として書かれている詩が多い。いずれにしても他人には知り得ない秘密の持ち主のようだ。

2020.3.12 追記

「グッドモーニング」を読み終えた、この詩集は女性では最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞した作品だが、最終章のgood morningまでの章は「死んでしまう系のぼくらに」比べて難解に思えた。言葉の並び方が分散していて意味不明な部分がある。彼女の詩を暗記するのは至難の技だろう。ただ、読んでいるときは余計なことを忘れて頭の中が空っぽになってしまうような感覚を覚える。丁度、お経の般若心経を唱えている時のような感覚だ。彼女の詩は、現代社会の複雑さやストレスを紛らしてくれる効果(セラピー・癒やし)が有るのかも知れない。

最果タヒ - Wikipedia

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