地域BWA(地域Broadband Wireless Access:地域広帯域移動無線アクセスシステム)というのをご存知だろうか。かくいう当方も、具体的な内容については最近まで知らなかった。
総務省のHPを調べてみると、平成27年(2015年)から地域BWA無線局免許の付与が始まったようである。BWA(広帯域移動無線アクセス)システムとして下記の2つに区分されている。
・ 全国BWA:日本全国において公衆向け高速データ通信を行うサービス
・ 地域BWA:市町村においてデジタル・ディバイドの解消、地域の公共サービス向上等に資する高速データ通信を行うサービス
全国BWAは大手通信事業者に割り当てられている。地域BWAは主として市町村が出資している各地域のケーブルテレビ事業者が免許を取得しサービスを展開している。
今回気づいたのは、ケーブルテレビ事業者は以前からテレビだけでなく、インターネットのプロバイダー事業も行っていたが、いずれもケーブルテレビのケーブル(有線)を利用してのサービスであった。しかし、
地域BWA無線局免許の付与が始まった平成27年(2015年)以降、ケーブルテレビ事業者は所有するケーブルの各所に地域BWA用のアンテナを設置し、無線でのインターネット接続サービスを提供し始めていることである。(下り最高120Mbps、上り最高15Mbps程度。ネット利用には十分な速度)
その端末は、大手通信事業者が全国展開しているものと同等のもので、月額利用料金は大手通信事業者よりも安価になっている。(通信端末・プロバイダー料金込で、2,500~3,000円/月程度)NTTの光ケーブル(戸建て・プロバイダー料込で、5.800円/月程度)が如何に高いかが改めて感じられる。
残念ながら、地域BWAの利用エリアは各ケーブルテレビ事業者のサービス提供エリアに限定されるが、利用できる場所に住んでおられる方は、一考の価値があると思います。(地産地消、地域振興にも貢献)
以前にも書いていますが、今後5Gとかのサービスが始まると、光ケーブル(有線)から無線へのシフトが始まるのではないかと強く感じます。また、ケーブルテレビ事業者のサービスも時々ウオッチしておく必要があると感じました。
端末(HUAWEI製 eA280)
総務省 電波利用ホームページ|免許関係|地域広帯域移動無線アクセス(地域BWA)システム
2019.10.16 追記
阪神ケーブルエンジニアリング株式会社が地域BWAセンターのクラウド提供で全国サービス化を行っているようです。各地のケーブルテレビ事業者の殆んどは阪神ケーブルエンジニアリングのコア設備を利用しています。
2019.10.01 地域BWA事業者47社間でローミングサービスを開始
2021.6.6 追記
ワイヤレス・インターネット接続サービスは自宅の場所の電波受信レベルが低いと利用できないので、必ず無料のお試し使用で確認することをお薦めします。